辞めたい・悩み

デイサービスの送迎をしたくない。正社員では難しい話

※本記事にはプロモーションが含まれます

デイサービスの送迎が嫌で、検索してここに来た方へ。

私自身、約20年介護の仕事をしていますが、送迎そのものが嫌いなわけではありません。

ただ、嫌だと感じる場面ははっきりしています。

デイサービスで働きたいけど、送迎をしたくない

という意見はどこまで通るのか、先に結論を書きます。

結論。正社員が送迎を断るのは、ほぼ無理です

はっきり書きます。

デイサービスは、利用者を迎えに行かないと仕事が始まりません。

送迎は業務の一部ではなく、業務が始まる条件です。

だから「デイで働きたい。ただし送迎はやりたくない」という希望は、正社員ではまず通りません。

仮に入職できたとしても、送迎に出ないことで、現場の他の職員から白い目で見られる可能性が高いです。

断れば、他の職員がその分を負うからです。

ただし、例外はあります。後半に書きます。

私が送迎を嫌だと感じるとき

3つあります。

①雨の日

視界が悪くなるだけではありません。

・乗り降りに時間がかかる
・傘を差しながら介助する
・足元が滑る

利用者にとっても、こちらにとっても危険が増えます。

それでも送迎時間は同じです。

次の家の利用者が待っています。

②車内で2人になりたくない利用者がいるとき

正直に書きます。

送迎車の中は、閉じた空間です。

相性の悪い利用者と2人になる時間が、毎回やってきます。

現場なら、他の職員がいます。

距離を取ることもできます。

送迎車の中には、逃げ場がありません。

これは私が他の職場でも感じてきたことと同じ構造でした。

③道が狭く、対向が難しい家に行くとき

初めて行く利用者の家は、特にそうです。

・地図では分からない道幅
・車がすれ違えない住宅街
・切り返しが必要な玄関先
・停める場所が見つからない

プライベートなら、絶対に通らないようにする狭い道でも、利用者の家がある以上車を進めるしかありません。

そして後ろには利用者が乗っています。

焦ります。焦ると、判断が雑になります。

慣れた道なら問題になりません。

問題になるのは、初めての家です。

新規の利用者が増えたとき、ルートが変わったとき、代わりに別の便に入ったとき。

そういう日に、事故は起きやすいと思っています。

事故は、雑にやって起きたわけではありませんでした

前のデイサービスで、送迎中に車をぶつけたことがあります。

原因は、はっきりしています。

足の不自由な利用者が、下車してから歩く距離を短くしようとしたからです。

・少しでも玄関に近づけたい
・段差の手前に着けたい。

そう思って、無理にバックしたり、幅寄せをしようとしました。

そしてぶつけました。

これが、送迎の一番怖いところだと思っています。

利用者のためを思ってやったことが、事故になります。

雑に運転して起きた事故ではありません。

むしろ逆です。

丁寧にやろうとして、結果として危険な動きをしました。

ヒヤリとした場面も、それ以外に何度もあります。

一人で運転して、一人で介助します

送迎中は、基本的に一人です。

  • 運転する
  • 乗車と降車を介助する
  • 歩行が不安定な人を支える
  • 時間どおりに次へ向かう

この全部を、一人でやります。

現場なら、応援を呼べますが送迎中は呼べません。

そして何かあれば、その場にいるのは自分だけです。

それでも、正社員では断れません

ここが現実です。

送迎できる職員が減ると、事業所は回らなくなります。

「運転が苦手なので」と言っても、代わりに誰かが行くことになります。

そう分かっているから、言い出せません。

断れる職場の形は、決まっています

ただし、例外はあります。

私が見てきた範囲では、この3つです。

  • 専属のドライバーがいる職場 職員は補助として同乗するだけ、という形がありました
  • 送迎の担当が固定されている職場 全員が回すのではなく、担当制になっている場合があります
  • パートや非常勤 契約の時点で送迎を含まない働き方ができる場合があります

送迎そのものをなくすのではなく、送迎を担う人が別にいる職場を選ぶ、という考え方です。

そして3つ目には、もう一つ意味があります。

正社員で入ってから断ろうとすると、制度の面でも人間関係の面でも無理が出ます。

会社の方針として最初の契約に含まれていなければ、問題になったり軋轢を生んだりはしにくくなります。

交渉して認めてもらうより、先に条件として決めておくほうが確実です。

「送迎が嫌だから介護を辞める」の前に、この形が取れないかを見る余地はあります。

ただ、外からは分かりません

問題はここです。

求人票に「送迎あり」とは書いてあっても、どういう体制かまでは書かれていません。

  • 専属のドライバーがいるのか
  • 全員で回すのか
  • 一人で運転して介助までするのか
  • 一日に何件回るのか
  • ハイエースのような大きな車を運転するのか

面接で「送迎はどれくらいですか」と聞いても、「ありますよ」以上の答えは返ってきにくい部分です。

私が今の職場を探したときは、転職エージェントにも希望条件を伝えて探しました。

担当者によって持っている情報量には差があります。

それでも、求人票だけで判断しなくて済んだのは大きかったです。

※あわせて読む:介護の転職エージェントのデメリット|担当者次第で大きく変わった実体験

運転そのものが怖いなら、話は別です

ここは分けて考えてください。

過去の事故などで運転に強い恐怖があるなら、無理に続けないほうがいいと思います。

その場合は、送迎のない働き方を選ぶほうが現実的です。

入所施設や、送迎を担当しない形の職場もあります。

ただし、施設勤務には夜勤があります。そこは別の負担です。

送迎は、自分だけの問題では終わりません。

車に利用者が乗っています。

苦手というレベルを超えているなら、それは我慢して慣れる話ではないと思います。

まとめ

デイサービスの送迎をしたくない。

その気持ちは、私にも分かります。

  • 雨の日は、乗り降りも運転も危険が増える
  • 車内は閉じた空間で、逃げ場がない
  • 一人で運転して、一人で介助する
  • 利用者のためを思った動きが、事故になることがある

そして正社員では、まず断れません。

ただ、送迎を担う人が別にいる職場は存在します。

専属のドライバーがいる職場、担当が固定されている職場、契約で送迎を含まない働き方。

「送迎が嫌だ」と「介護を辞めたい」は、別の話です。

送迎の体制は職場によってまったく違います。

いまの職場だけを基準に、介護の送迎はこういうものだと決めなくていいと思います。

※あわせて読む:介護で定時に帰れない。残業10分の職場に移って分かった、本当の違い

はんぱぱ

介護福祉士。介護職20年、5回転職。特養、小規模多機能、デイサービス、居宅ケアマネを経て、現在はデイケア勤務。一度は業界を離れ、2年後に戻りました。辞めることも残ることも、どちらも選択肢として書いています。

-辞めたい・悩み