ケアマネ

ケアマネを辞めてよかったか。資格を失効させた私の答え

※本記事にはプロモーションが含まれます。
※制度についての注意
私が更新しなかった当時は、介護支援専門員証を維持するために更新研修が必要でした。
その後、2026年6月の法改正で、研修受講を要件とした更新制の廃止が決まりました。制度の移行時期や、すでに有効期限が切れている場合の扱いについては、最新情報を登録先の都道府県で確認してください。

私はケアマネジャーを辞めて、介護の現場に戻りました。

そして今、有効な介護支援専門員証を持っていないため、現在はケアマネとして業務に就ける状態ではありません。

更新研修を受けていないからです。

受けないことを、自分で選びました。

「ケアマネ 辞めて よかった」と検索してここに来た方は、たぶん今、辞めた後のことを知りたいのだと思います。

辞めた人がその後どうなったのか。
後悔していないのか。

先に結論を書きます。

結論。辞めてよかったし、資格も更新していない

辞めたことを後悔していません。

そして、資格を維持する選択もしませんでした。

ただし、これは「ケアマネという仕事が悪い」という話ではありません。

私に合わなかったというだけです。

同じ職場、同じ仕事で、続けている人がいます。

その人たちが間違っているわけではありません。

その前提で、何がよくなって、何を失ったかを書きます。

辞めて、何がよくなったか

具体的に4つあります。

①プライベートが戻ってきた

ケアマネ時代、私は仕事が終わっても終わりませんでした。

家に帰っても、休みの日でも、担当している利用者と家族のことが頭にありました。

次に会ったとき何を言われるか、あの対応は正解だったのか。

給料が発生していない時間に、その人のことを考え続けている状態です。

現場に戻って、これがなくなりました。

正確に言うと、すぐには消えませんでした。

習慣として残っていた時期があります。

ただ、考えなくていい理由がはっきりあるので、少しずつ薄れていきました。

シフトが終われば、その日の担当は終わりです。

②苦手な利用者や家族と、距離を取れるようになった

これが構造的に一番大きい違いです。

居宅のケアマネは担当制です。

担当した利用者は、自分の利用者になります。

相性が悪くても、担当を外れない限り関係は続きます。

現場は違います。

今日入らなくても、別の職員が入ります。

苦手な人がいても、毎日その人と一対一で向き合うわけではありません。

シフトが変われば距離が空きます。

「逃げている」と思われるかもしれません。

でも私は、逃げ場がある方が自分自身にも自分が勤めている会社にとっても良いことだと思っています。

追い詰められた状態で毎日向き合うより、距離を取りながらのほうが、対応の質は落ちません。

精神的な疲労も減り、結果として長く働けます。

③負担を分担できるようになった

ケアマネ時代、私は自分の担当は自分で解決すべきだと思っていました。

同じ事業所に他のケアマネもいました。

相談しようと思えばできたはずです。

でも周りを見ると、私より困難なケースを抱えている人ばかりでした。

その中で「自分の担当がきつい」と言い出すのは、気が引けました。

現場では、そもそも1人で抱える構造になっていません。

家族対応は管理者や相談員が入ります。

難しい場面は複数人で対応します。

分担が前提の仕事なので、助けを求めることが特別な行為になりません。

④食事量が戻ってきた

ケアマネ時代、私は食べられなくなりました。

食欲がないのではなく、途中まで食べると受け付けなくなる。

無理に食べると戻してしまう。

父に気づかれて、その結果受診しました。

現場に戻ってから、少しずつ食べられる量が増えていきました。

年単位の時間がかかりました。

そして正直に書きますが、今も完全ではありません。

強いストレスを感じると、今でも食が細くなります。

ただ、以前のように日常が回らなくなることはなくなりました。

辞めれば全部解決する、という話ではないと思っています。

私の場合、辞めたことで回復に向かったのは事実です。

でも、辞めた瞬間に戻ったわけではないし、完全に戻ったわけでもありません。

そこは正確に書いておきたいと思いました。

資格を更新しなかった理由

ケアマネの資格には、更新研修があります。

私は、それを受けませんでした。

理由は3つあります。

①更新には費用がかかる

金額は自治体や研修の区分によって違うので、ここでは具体的な数字は書きません。

ただ、私にとっては「気軽に払える額」ではありませんでした。

②更新研修は平日にある

研修は平日に組まれます。

働きながら受けるなら、有給を使うしかありません。
日数もまとまって必要です。

さらに自分が現場から抜けるため、今勤めている職場の上司や同僚にも負担がかかります。

現場で働きながら、使わない資格のために有給を消費する。

これが、私には合理的に思えませんでした。

③ケアマネの業務に戻る気がなかった

一番大きいのはこれです。

費用も有給も、また使うつもりなら投資です。

使うつもりがないなら、意味のない浪費です。

私はケアマネに戻る気がありませんでした。

だから、更新しませんでした。

※あわせて読む:新人ケアマネが「何も分からない」のは当然でした。半年で慣れた話

今、資格はどうなっているか

介護支援専門員証の有効期限が切れた状態です。

完全に消滅したわけではありません。

再研修を受ければ、資格証を再交付してもらえる制度があります。

ただ、制度の細かい条件は自治体や時期によって扱いが変わる可能性があります。

もし戻ることを検討している方は、必ずお住まいの自治体に確認してください。

私自身は、今のところ再研修を受ける予定はありません。

「ケアマネの資格を取ったのにもったいない」と言われることについて

資格を更新していないと言うと、たまにこう言われます。

「せっかく取ったのに、もったいない」

正直なことを書きます。

そう言ってくるのは、ケアマネの負担を知らない人がほとんどです。

知っている人や、ケアマネの業務の大変さを想像できる人は言いません。

・現場でケアマネと一緒に働いたことがある人。
・実際にケアマネをやったことがある人。

その人たちから「もったいない」と言われたことは、ほとんどありません。

負担を知っていれば、資格の価値と引き換えに何を差し出すかも分かるからです。

逆に、資格を「持っているだけで得なもの」として見ている人は、手放す理由が理解できません。

だから「もったいない」になります。

資格は、持っているだけでは何も起きない

ケアマネの資格は、使って初めて意味を持ちます。

そして使うということは、あの担当制の中に戻るということです。

私にとって、それは「もったいない」を回避するために払うには、高すぎる代償でした。

もちろん、これは私の場合です。

同じ資格で、同じ働き方をして、問題なく続けている人がいます。

むしろその人たちの方が多いと思います。

私が言えるのは、私には合わなかったということだけです。

失ったもの

「辞めてよかった」だけでは、この記事は片手落ちになります。

失ったものを書きます。

資格そのもの

一番はっきりしているのがこれです。

今の私は、ケアマネとして働けません。

もし将来「やっぱりケアマネをやりたい」と思ったら、再研修から始めることになります。

思い立ってすぐ戻れる状態ではありません。

体力的に現場が厳しくなったとき、ケアマネという選択肢がすぐに使える人と、使えない私では、状況が違います。

選択肢が減った

介護の仕事は、年齢とともにできることが変わります。

夜勤、移乗、入浴介助・・・

20代のときと同じようにはいきません。

ケアマネは、その先の受け皿になり得る職種です。

私はそれを手放しました。

今のところ後悔していませんが、今後も後悔しない保証はありません。

10年後の自分がどう思うかは分かりません。

それでも、選んだ理由

私が優先したのは、今の生活でした。

・食べられない状態に戻りたくない。
・プライベートを削りたくない。

将来の選択肢より、今の状態を守ることを選ぶためにケアマネを辞めて、転職しました。

今はこの判断が正しかった、と思えるために日々仕事に取り組んでいます。

それでも、「辞めた方がいい」とは言えません

ここまで読んで、辞める方に気持ちが傾いた方がいるかもしれません。

でも、私の経験をそのまま当てはめないでください。

職種の問題か、職場の問題か

「ケアマネを辞めたい」と思っているとき、その中身は2つに分かれます。

職種の問題

担当制、書類、家族対応など、ケアマネという仕事の構造

→ 職種を変える

職場の問題

上司、件数、法人の方針、特定の利用者

→ 事業所を変える

私の場合は、職種の問題でした。

担当を1人で抱える構造そのものが合いませんでした。

だから辞めたのは正解でしたが、もし

「今の管理者が合わない」
「件数が多すぎる」

という話なら、別の居宅に移るだけで解決した可能性があります。

その場合、資格を手放す必要はありません。

私は、一度失敗しています

現場に戻ったとき、私は年収と「抱え込まなくていいこと」の2つだけで転職先を選びました。

社風が体育会系だという話は、事前に聞いていました。

聞いていたのに、条件を優先して無視しました。

その職場は、4年以上いて辞めました。

職種を変えても、次の職場選びを間違えれば同じことになります。

そのときの詳しい経緯は、こちらに書いています。

※あわせて読む:ケアマネを辞めて介護現場に戻った結果

まとめ

ケアマネを辞めて、私はよかったと思っています。

◯戻ってきたものや良かったこと
・プライベートの時間
・苦手な相手と距離を取れること
・負担を分担できること
・食事量(年単位。今も完全ではない)

◯失ったもの
・資格そのもの
・年齢を重ねたときの選択肢

そして資格は更新せず、有効期限が切れた状態のままです。

「もったいない」と言われますが、言ってくるのは負担を知らない人です。

もし今、辞めるか迷っているなら、順番に考えてみてください。

  1. 辞めたいのは「ケアマネという職種」か、「今の事業所」か
  2. 職場の問題なら、別の居宅に移るだけで解決しないか
  3. 資格を手放すことになるが、それでいいか
  4. 今の状態と将来の選択肢、どちらを優先するか

私は4番で「今の状態」を選びました。それが正しかったかは、まだ分かりません。

ただ、あのまま続けていたら、今の生活はなかったと思っています。

一人で考えていると、「辞める」か「続ける」の2択に見えてきます。

実際には、別の事業所に移る、施設のケアマネに変わる、現場に戻ると、いくつも道があります。

自分の条件でどれが現実的なのかは、求人を見比べないと分かりません。

私は一人で決めて、一度失敗しています。

だからこの記事を読んでもらっている皆さんには、誰かに相談をしてほしいと心から思っています。

※あわせて読む:介護職で転職回数が多いと不利?5回転職した私が面接で答えたこと

はんぱぱ

介護福祉士。介護職20年、5回転職。特養、小規模多機能、デイサービス、居宅ケアマネを経て、現在はデイケア勤務。一度は業界を離れ、2年後に戻りました。辞めることも残ることも、どちらも選択肢として書いています。

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