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介護の現場は、人手が足りない職場が多いです。だから、辞めたいと思っても、「自分が辞めたら、残った人が困る」「無責任だと思われる」と考えて、言い出せない人は多いと思います。
私は介護の仕事を20年続けて、5回転職しました。辞めた側も、人が辞めて残された側も、どちらも経験しています。その両方から、人手不足の職場を辞めることについて考えたことを書きます。
結論。人手不足でも、辞めることは無責任ではないと思う
先に結論を書きます。
人手不足の職場を辞めることは、無責任ではないと私は思っています。人が足りないのは、辞める人1人のせいではなく、職場の体制の問題だからです。
ただし、残された側の大変さも知っているので、辞め方には気をつけたいと思っています。そのことも、あとで書きます。
辞めると伝えたとき、言われたこと
辞めると伝えたとき、引き止めの言葉をかけられたことがあります。
・「夜勤どうしよう〜」と、目の前で言われた
・「人手不足だから、もう少しいてくれない?」と言われた
・同じ法人の、別の施設に移る話をされた
「夜勤どうしよう」と言われたときは、正直、「自分の前で言われてもなぁ」と思いました。現実問題として夜勤をどう回すかは、辞めていく私が決めることではないからです。
私は「残された側」も経験している
辞めた側だけではありません。人が辞めて、残された側になったこともあります。その結果、以下のような状況になりました。
・連勤が続いた
・夜勤明けに、帰れなくなった
・代われる人がいないので、1日中同じポジションで動き続けた
人が1人いなくなるだけで、現場はこれだけ回らなくなります。残された側の大変さは、身をもって知っています。
残された側は、辞めた人をどう思っていたか
では、残された私は、辞めた人のことをどう思っていたのか。正直に書くと、その人によって分かれました。
一緒に働いていて良い人だった場合は、本当に残念でした。そして、その人がやっていた仕事をすでに抱えている自分の仕事に加えて引き受けるのがきつかったです。
反対に、そうでなかった人の場合は、辞めてくれて職場での軋轢が減り、忙しくても気持ちよく働けるようになりました。
どちらの場合も、「辞めるなんて無責任だ」とは思っていませんでした。残された側がきつかったのは、辞めた人のせいというより、その穴を埋める人がいないことでした。
辞めたあと、職場はどうなったか
私が退職した法人は、どこもその後も事業を続けていて、事業を広げてもいます。
自分が辞めたからといって、その事業所が潰れたりすることはこの20年間、ただの1つもありませんでした。
もちろん、私が辞めた直後の現場がどれほど大変だったか、すべてを知っているわけではありません。事業が広がったからといって、私が辞めた影響がなかったとは言えません。
それでも、職員が1人辞めたあとの人の配置や職場の運営は、会社が対応していく問題だと思っています。1人の職員が、自分の生活や体を削ってまで背負うものではありません。
法律では、退職することが認められている
気持ちの話だけでなく、法律の話も書いておきます。
期間の定めのない雇用契約では、民法627条1項により、原則として退職を申し出てから2週間がたつと、雇用契約は終わります。職場が人手不足だという理由だけで、退職を無期限に引き延ばされるものではありません。
ただし、就業規則で「退職の1か月前までに申し出る」などと決めている職場もあります。円満に辞めたいなら、できる範囲で早めに相談するのがよいと思います。
契約社員など期間の定めがある場合や、退職のときにトラブルがある場合は、法律上の扱いが違うことがあります。困ったときは、都道府県労働局の総合労働相談コーナーなどに相談できます。
出典:e-Gov法令検索「民法」第627条
https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089
出典:厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
https://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html
辞めるときに、私が気をつけていること
辞めることは無責任ではない。でも、残された側の大変さを知っているので、辞め方には気をつけています。
なるべく早めに伝えることです。新しく入った人が、現場で1人分の動きをできるようになるまでには、時間がかかるからです。
ただし、心や体を壊しそうなときは別です。そのときは、迷惑をかけないことより、自分を守ることを先にしてほしいと思います。
辞めると伝えたときに困ったことは、noteにも書いています。
※あわせて読む:介護職を5回辞めた私が、退職を伝えるときに困ったこと
人手不足の職場から、次の職場を選ぶなら
介護業界では人手不足の職場も多いため、転職しても同じ悩みを抱える可能性があります。
だから次の職場では、人が足りないときにどうしているかを確かめたいところです。急な休みが出たときの対応や、残業・連勤の実際は、求人票には書かれていないことが多いです。
自分で求人を探す時間がない場合は、転職サービスに条件を伝えて、求人を紹介してもらう方法もあります。
介護JJは、資格を持っていて、正社員で働きたい人向けの転職サポートです。利用は無料ですが、会員登録が必要で、登録後に電話で連絡があります。
紹介された求人についても、面接や見学で実際の勤務状況を確認することが大切です。
※あわせて読む:介護の転職エージェントのデメリット。担当者次第で大きく変わった実体験
まとめ
人手不足の介護現場を辞めることは、無責任ではないと私は思っています。
私は、辞めた側も、残された側も経験しました。残された側だったとき、辞めた人を「無責任だ」とは思っていませんでした。きつかったのは、辞めた人のせいではなく、穴を埋める人がいないことでした。
職員が辞めたあとの職場の運営は、会社が対応していく問題です。辞めると決めたら、なるべく早めに伝える。ただし、心や体を壊しそうなときは、自分を守ることを先にする。私はそう考えています。